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青柳本蒙古襲来絵詞模本(彩色)

模写:小山川景・木原元象1832

福岡市博物館

福岡市博物館
福岡市, 日本

アジアからヨーロッパに広がる世界帝国を築いたモンゴルが、二度にわたり日本に襲来した大事件、蒙古襲来(もうこしゅうらい)(元寇(げんこう))。蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)は、合戦に参加した肥後国(現熊本県)の御家人(ごけにん)竹崎季長(たけざきすえなが)が自己の活躍の模様を描かせた合戦絵巻である。絵21場面、詞書16場面からなり、蒙古襲来をビジュアルに描く唯一の絵画資料である。原本は、戦後十数年を経過した永仁(えいにん)元(1294)年頃成立したとされ、現在宮内庁三の丸尚蔵館(くないちょうさんのまるしょうぞうかん)に所蔵される。文永の役・弘安の役ともに博多湾一帯を主要舞台としたため、主人公季長の足跡に従って、絵詞には合戦時の福岡市内各地の状況が多数描かれている。建物がさほど見えないせいか、意外に見過ごされているが、実はこれが福岡を描いた最古の絵画貸料である。
この模本は、熊本藩の小山川景(こやまかわかげ)・木原元象(きはらもとかた)(後の狩野養長(かのうおさなが))が、少弐景資(しょうにかげすけ)が博多の息浜(おきのはま)に陣取る場面を模写し、筑前の国学者青柳種信(あおやぎたねのぶ)に贈ったものである。現在、模本(もほん)は約50種程確認されているが、これだけ多く模写された絵巻は他にないであろう。この模本の注目すべき点は、原本が従来寛政(かんせい)9(1797)年に現状となったとされてきた通説を覆し、加えて多数の模本の類型化を可能としたことである。奥書から、この場面は当初から存在が知られていたのではなく、天保初(1830)年に当時絵詞を所持していた大矢野家で新たに発見されたことが判明した。すなわち、ここに現在知られる絵調の全場面が出揃ったことになる。この模本は絵詞研究史上、画期的な情報を提供し、史料的価値はすこぶる高い。
釈文:
蒙古合戦画巻者、我藩大矢野家所蔵也、永仁元年所画而、去当時甚不遠事
実之可徴者実多焉、而世人未知古画可珍重故、葉子久散落、次序不全矣、往寛政
年間、愛惜古物之亡失、官命収装之、厳然二軸初成也、雖然、見有其詞無
其画、則、必有逸脱者乎、大矢野家古来密封有掛棟物、禁子孫披之故、不
知為何物也、頃家主竊意者、此物又我有也、雖有先人之訓、不可不知其実、終
披之、則、家蔵画巻残缺也、不知先人何故深秘之否、可謂実希世之珍也、庚寅
秋、余遊筑前、訪青柳先生、語其事、先生托模本於余、今就粉本与友人
木原元象写之、漸雖其功成、丹背之拙、実不足供清玩云爾、
天保壬辰正月 小山川景(白文方印「川」)(朱文方印「景」)
木原元象(白文方印「元」)(白文方印「象」)
【ID Number1990Q01484】参考文献:『福岡市博物館名品図録』

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  • タイトル: 青柳本蒙古襲来絵詞模本(彩色)
  • 作成者: 模写:小山川景・木原元象
  • 日付: 1832
  • 実際のサイズ: w279.9 x h37.4 cm
  • タイプ: 絵画
  • 外部リンク: http://museum.city.fukuoka.jp/

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