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飲中八仙図屏風

海北友松1602

京都国立博物館

京都国立博物館
京都市, 日本

唐の杜甫(とほ)『飲中八仙歌』にちなむ主題。現状、酒豪(酒仙)は4人だが、あと4人を描いた右隻があったのだろう。
 少ない筆数で身体を表わす中国南宋の梁楷(りょうかい)の「減筆体(げんぴつたい)」にならう海北友松(1533~1615)独特の人物描法は、後世「袋人物」と愛称されることになる。その好例であり、はつらつとした動きがあって画面に快活なリズムを刻む墨描、張りのある豊かなフォルム、酒仙たちの顔の表情の描き分け、さらに松や岩の丸みを帯びた柔らかな形体、濃淡を効かせた水墨描がすばらしい。
 左端の款記「此画図之事任御好染形也因幡鹿野之館可有翫見御消息一入振肘畢慶長七年陽月哉明江北海北友松書之」から、この屏風は、慶長7年(1602)10月3日、因幡国鹿野の城主である亀井茲矩(これのり)(1557~1612)の依頼によって制作したものであることが判明する。友松の作品には、制作年が判明するものは極めて少ない。その点、この屏風は、制作年の判明する基準的な作例として貴重な遺品といえる。

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