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Fukuoka City Museum

Fukuoka City Museum

博物館が果たす社会的責任の一つに、先人が遺してくれた貴重な文化財を未来に継承するという役割がある。本館においても郷土の歴史と民俗に関わりの深い文化財を収集・保管し、研究を行った上で展示や広報普及に活用を図っている。
ここに紹介する文書群は、異なる時期に収集されたものではあるが、かつて、筑前国恰土郡王丸村(ちくぜんこくいとぐんおうまるむら)(現福岡県前原市王丸)の王丸家に一括して伝来した貴重な中世文書である。
王丸氏は鎌倉時代に筑前国恰土郡王丸名の名主(みょうしゅ)であり、室町・戦国期には大内(おおうち)氏の家臣となったので、王丸文書は王丸名を中心とする村落生活や南北朝、室町、戦国時代における在地の政治情勢の推移を知り得る貴重な史料である。
王丸文書の存在は古くから知られていた。明治20(1887)年、内閣修史局(現東京大学史料編纂所)編修の久米邦武が謄写した「児玉韞採集文書(こだまおさむさいしゅうもんじょ)」三所収の「王丸氏古文書」には文書40点・系図3点が写されている。この史料は、青柳種信の『筑前国続風土記拾遺』編修の助手を務めた児玉琢(こだまたく)(1773~1829)が採訪した古文書等を筆写したものである。王丸文書が王丸氏の手をいつの時点で離れたのか不明であるが、昭和43(1968)年に行われた調査記録では、すでに福岡県嘉穂郡碓井町在住の某氏所蔵となっており、文書29通・系図7点であった。その2年後、昭和45年には東京の古書市で売りに出され、これ以降、ばらばらに市場に出回るようになる。福岡市は鋭意その収集に努めてきた。先ず、博物館の前身である福岡市立歴史資料館では、昭和53から55年にかけて、文書13点・系図3点を購入した。これらは、平成2(1990)年、本館の開館により、本館に移管されている。また、本館では、平成6年に6通、平成7年に1通を追加購入している。したがって、本館が現在収集しえたのは、文書20点・系図3点で、いまだ半数に過ぎず、残りの半分は所在不明のままである。
釈文:
(花押)
下 王丸名
可早令耕作済斗代所当米事
右、件名田、雖為往古名田、荒蕪年
久矣、仍企勧農、期地味之故、
止万雑公事、段別可弁済壱斗
伍舛代所当米之状如件、
文暦二年三月 日
【ID Number1900B00001】参考文献:『福岡市博物館名品図録』

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