1200年以上続く伝統の和紙

合掌造りで有名な富山の五箇山では1200年以上も古くから越中和紙を漉いていたとされています。先人が残してくれた和紙をつくる技術。原料となる楮(こうぞ)作りから紙漉きまで、昔ながらのやり方を守り続け、こだわりの和紙「悠久紙」を作っています。
越中五箇山
越中五箇山は、その昔、源平の戦いに敗れた平家の落人たちが逃げのびてきて隠れ住んだのがはじまりと伝えられています。江戸時代、その険しい地形から加賀藩の流刑地とされたという歴史を持っています。外部との接触も滅多になく、産業もなかった五箇山では、村の産業としての養蚕、和紙製造が盛んに行われていました。風雪の歴史に耐えてきた先人たち。厳しい地形・気候風土の中で培われた特徴的な生活・生産活動は芽葺の合掌造り集落とともに、1996年に日本で4番目のユネスコの世界文化遺産に登録されました。
春の楮畑の手入れに始まり、夏の草刈、秋の刈り取り、冬は楮の皮剥ぎから雪さらし(雪晒し)。これらの工程は昔と変わらず手作業で行われ、薬品も極力使いません。こうしてできた純楮和紙は、強くて優美。1000年たっても墨の色も紙の色も変わらないという品質により、昭和49年以来、桂離宮や国指定重要文化財の古文書の修復などに使われています。
「悠久紙」の制作は毎年4月に始まります。良質な楮が収穫できるよう畑に堆肥をまき、苗を植えます。6月からは不必要な芽をとりのぞく「芽かき」という作業を行います。高さが1.5メートルになる8月中旬には芽かきをやめ、成長を促します。
コウゾの収穫
すくすくと育った楮は、11月の刈り取りの時期には3、4メートルにまで成長しています。そして寒くなり、その葉がほどんと落ちたころに収穫されます。
収穫した木は、紙の原料に表皮を剥ぎやすくするために蒸気で蒸します。蒸し上げた楮の端をたたき、そこから皮を剥ぎとります。採取した皮は天日で感想させて保存します。
コウゾの皮剥ぎ
雪が降り始めるころ、表面の黒い皮を手作業で取り除きます。
雪さらし
そうして綺麗な繊維のみになった皮を雪の上に広げさらします。こうすることにより、繊維に含まれている色素が抜け、自然に白い原料を得ることができるだけではなく、紙質が緊密になるという効果があるのです。約一週間後、白くなった皮をきれいに洗い流し、まだ残っている黒い皮を取り除きます。
ソーダ灰を入れた大釜に準備した皮を入れ、攪拌しながら煮沸。その後、2、3時間かけて煮あがった皮を水槽に入れ、流水で灰汁を落とします。
繊維状になった皮からさらにちりやゴミなどを除去し。その後、たたいて繊維を強くします。これで原料の準備は完了です。
紙漉き
原料を水に入れ攪拌したところにトロロアオイの粘液を入れます。そこに、漉き船をいれて一枚一枚、紙を漉きます。
仕上げ
漉いた紙はまとめてプレス機で押さえ、水分をとった後、乾燥させます。完全に乾き、厚みや汚れなどをチェックして悠久紙は完成します。
完成した悠久紙を使って、ご祝儀袋や、ランチョンマット、アクセサリーなどさまざまな製品を制作しています
インターンシップ
東中江和紙加工生産組合では手漉き和紙の製造工程を体験するインターンシップを受け付けています。インターシップにこられる人たちに少しでも力になれるよう、この歴史ある和紙生産を続けていきたいと考えています。
立命館大学アート・リサーチセンター 協力:京都女子大学
提供: ストーリー


資料提供&協力:東中江和紙加工生産組合、iC-デザイン

写真提供:宮本友信、中村年昭

監修&テキスト:宮本友信、前﨑信也(京都女子大学 准教授)

編集:京都女子大学 生活デザイン研究所 鈴山雅子(京都女子大学家政学部生活造形学科)、毛嘉琪(京都女子大学大学院)

協力: 関地久治

英語サイト翻訳: 黒崎 美曜・ベーテ

英語サイト監修: Melissa M. Rinne (京都国立博物館

プロジェクト・ディレクター: 前﨑信也 (京都女子大学 准教授

提供: 全展示アイテム
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