加賀友禅

加賀友禅会館

美しい日本の着物の歴史と技術を探求する

着物
日本文化を象徴するものの一つとして、”きもの”という言葉とともに世界的に知られています。

現在用いられている着物の形は古来小袖と呼ばれていたもので、平安時代(8~12世紀)に生まれ、桃山時代から江戸時代にかけて大きく発展しました。 生地を直線に裁ち、ぴったりと平面に畳めるため収納しやすく、ある程度個々の身体に応じて着付けることが可能な、機能的な衣装です。
性別や年齢、立場などで色や模様の大きさ、袖の長さがある程度規定されますが、絵柄はその時代の流行が取り入れられており、現在のファッション雑誌に相当する「ひいながた」に、着物のデザインが紹介されています。

着物が日常着として用いられなくなった現在は、日本で古くから受け継がれてきた人生の節目の行事や、茶道や舞踊などの伝統的な芸道において着用されています。

お宮参り・七五三
こどもの誕生をその土地の神様に報告して、健やかな成長を祈願するお宮参りでは、初着と呼ばれる着物が用いられます。 7歳、5歳、3歳のこどもの成長を祝う七五三にも、こどもの成長に合わせて仕立てた着物が用いられます。 こどもの着物は、親のこどもへの思いが込められた、さまざまな模様が描かれています。

7歳、5歳、3歳のこどもの成長を祝う七五三にも、こどもの成長に合わせて仕立てた着物が用いられます。

こどもの着物は、親のこどもへの思いが込められた、さまざまな模様が描かれています。

成人式
一人前の大人として20歳を迎える年に、生まれた育った土地で行われる成人式には、女性の華やかな振袖姿を見ることができます。振袖は若い女性の晴れ姿として特別な機会に着用されます。
結婚式
洋装のみの結婚式も増えてきましたが、あえて伝統的な和装の神前式を選択するカップルや、披露宴でお色直しに着物を選ぶ例も多く見られます。 主役である花嫁の衣装は主として豪華な織物ですが、花嫁や花婿の母親は黒留袖を着用します。黒を基調として、裾に美しい模様が描かれた黒留袖は、既婚女性の第一正装です。

参列する側は、若い未婚女性の場合、袖が長く華やかで絵柄が大きく描かれた振袖、既婚女性は袖の長さが振袖の半分ほどで、やや落ち着いた色柄の色留袖を着用します。

それぞれの節目の意味合いや、着用する人、季節などに応じて、着物の色や模様も変わります。友禅染の優雅な色やデザインは、このようなさまざまな状況に対応しています。

加賀友禅の五彩
加賀五彩と呼ばれる紅・黄土・緑・藍・紫を基調とする、やや落ち着いた色彩で、花鳥や草花など自然をモチーフとする絵画調デザインの着物です。刺繍や金箔はほとんど用いず、多くは染のみで作られます。
ぼかし染め
絵画調の染物である友禅は、均一な彩色だけでなくグラデーションを用います。写実的な描写を際立たせる技法です。
虫喰い
草花の枯れや虫が喰った跡などを写実的に表す「虫喰い」という技法は、絵画的な加賀友禅独特の表現です。単調になりがちな画面のポイントとなり、絵柄に生き生きとした力を与えます。
京友禅
京都の友禅染は一般的に色彩は明るく華やかで、遠目に見ても絵柄が分かるような、大きくはっきりとした模様が多く見られます。豪華な織物のような古典的な柄や幾何模様などをモチーフとし、刺繍や金箔を用いることもあります。
宮崎友禅斎
友禅染という染色技法は江戸時代前期から中期に考案されました。当時京都では扇絵師として活躍する宮崎友禅斎(生没年不詳)の描く扇絵が話題となり、これを小袖の意匠に転用した「友禅模様」が大流行しました。 すでに模様染として糊防染や部分的な色挿しが行われていましたが、友禅斎の描く華やかで自由な絵柄を染物とするために、これらの技法を併用して多様な表現が可能になりました。ここから友禅染という名称が生まれたと考えられています。
加賀の染絵
伝統的な日本の絵画の中で、掛軸という形があります。これは絵を描いた紙や絹地を保護するため、裏に何枚も紙を貼り、周囲には絵を美しく見せる豪華な織物を貼ったもので、使わないときは巻いて保存することができる、伝統的な日本の絵画形式です。江戸時代の後期に、掛軸を簡略化した染軸が好んで作られました。図のように絵も周囲の織物もすべて染で表しています。加賀ではこの染軸がよく作られており、遠く徳島県のお寺にも、加賀の太郎田屋による、染軸の観音像が伝わっています。
加賀友禅作家の仕事
加賀友禅作家が担当するのは、図案作成、下絵、彩色です。日頃描きためていたスケッチをもとにデザイン画を起こし、全体のバランスを確認した後、原寸大の紙に線画で図案を描きます。図案の上に白生地を重ね青花にて線を写し取ります。糊置きが終わった後に筆を使い色を付けていきます。仕上がりの美しさと品格がここで決まるため、高い技術と色彩感覚が要求されます。
糊置職人の仕事
もち米の粉を蒸して作った糊を紙の筒に入れて絞り出し、下絵の線に沿って細く糊を引きます。これは糸目糊と呼ばれ、次の彩色の工程で染料が柄の外ににじみ出さないよう防波堤の役割を果たします。水洗いの後に現れる白い線は、着物の色と模様を引き立て、時に遠近感をも演出します。着物の仕上りを左右するとても大事な作業です。
地染職人の仕事
地染め職人は、中埋め、地染め、水洗いの工程を担当します。中埋めは模様の彩色された部分を糊で伏せ、地染めの際に色が入り込むのを防ぎます。地染めは刷毛を使って均一にむらなく染めるためには、刷毛に含ませる染液の量や、刷毛を動かす力が一定でなければならず、集中力と熟練を要します。流水で糊や余分な染料を洗い流す水洗いは、冬の冷たい水でも行なわなければならない厳しい作業です。
次世代へ繋ぐ
友禅作家たちの作品は、かならずしも地域的な作風の違いを、厳密に踏襲するだけではなく、それぞれの時代にふさわしいデザインを取り入れています。現代の作家たちも、伝統的な友禅の技法と、手描き友禅の絵画的な美を継承しながらも、新たな表現を求めた今を表す、友禅染の着物を制作しています。
提供: 全展示アイテム
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