芦屋釜の里
芦屋釜はこの地で育まれ茶の湯釜の名品として名を馳せました。当園は、その歴史にふれ、芦屋釜の復興や茶の湯文化の振興をはかるとともに、多くの人々が集う安らぎの場所となることをめざしています。 魚見公園の一角を占める芦屋釜の里。長屋門をくぐり抜けると、季節の花と緑あふれる3000坪の日本庭園の情緒ある眺めが広がっています。その中に点在しているのは芦屋釜資料館、いつでも抹茶がいただける立礼席、芦屋釜復興工房など。茶のこころに親しんでいただけるよう、庭園内に大小の茶室も配しています。
芦屋釜とは
芦屋釜は、芦屋で造られた鋳鉄製の湯沸し釜であり、茶道に使われる。芦屋釜の製作の始まりは明確でないが、南北朝時代(15世紀中頃)にはすでに芸術的にも優れた釜が造られていた。そして、その製作は江戸時代初期頃に途絶えたと考えられている。 数ある茶の湯釜の中でも、特に芦屋釜は格調の高さ、品質の良さによって、当時から茶の湯を嗜む人々や貴人達から好まれた。現在もその評価は高く、国指定重要文化財9点のうち8点が芦屋釜で占められている。
芦屋釜の特徴
芦屋釜の特徴はまず形である。それは「真形(しんなり)」とよばれ、お湯を沸かす道具として自然な形であり、茶の湯の雰囲気と調和しているといわれる。2点目は胴部に優雅な文様が表されることである。その他に、鐶付が鬼の顔のように作られている等の特徴がある。芦屋釜は薄く作られており、軽いことも特徴の一つである。

Restoration of Ashiyagama Tea Pot(en)

芦屋釜が出来るまで(日本語版)

芦屋霰地真形釜(あしやあられじしんなりがま) 室町時代 
室町時代中期頃(15世紀後半)に作られた芦屋釜。茶の湯の世界では、「古芦屋」とよばれ珍重される。現存する室町時代の芦屋釜は少なく、貴重な作品である。

芦屋霰地真形釜 鐶付(あしやあられじしんなりがま かんつき) 室町時代
室町時代に作られた芦屋霰地真形釜の鐶付。鐶付とは、「鐶(金属製のリング)」を鐶付の穴にかけて釜を持ち運ぶための部分である。その形状は「鬼面(きめん)」とよばれ、厳しい表情が表される。邪を払う思想が反映されたものだと考えられる。

無地真形釜(むじしんなりがま) 現代 八木孝弘
芦屋釜で最も初期の作品とされるものの復元品。当初は、寺の什物などに使用されたと考えられ、裏方の道具であることから胴部に文様が表されていない。このような滑らかな肌を「鯰肌(なまずはだ)」とよび、芦屋釜の特徴の一つとされる。

浜松図真形釜(はままつずしんなりがま) 現代 八木孝弘
胴部に浜辺に生える松を描いた芦屋釜。筆で描いたような動きのある松は、本作の見どころである。浜松を描いた古芦屋釜は数点知られており、室町時代から好まれた意匠であるらしい。本作は、東京国立博物館所蔵重要文化財の復元品。

浜松図真形釜 銘「末の松山」(はままつずしんなりがま めい「すえのまつやま」) 現代 八木孝弘
胴部に浜松文様と青海波風の波文様を表す。波や波涛の表現が特徴的だが、このような表現は中国南宋の絵画にも見られる。初期芦屋釜の作者が参考にした絵画を考える上で、本作は貴重である。文化庁所蔵重要文化財の復元品。

七宝文真形釜(しっぽうもんしんなりがま) 現代 八木孝弘
胴部の七宝繋文(輪違文)は円満を表すとされ、それが繋がることから縁起の良い文様とされる。七宝の輪は、竹を削って作った押し型を数種類用い、大きさを徐々に変えながら施文している。全体に破綻無く輪を配置するには緻密な計算が必要である。古芦屋の復元品。

霰地真形釜(あられじしんなりがま) 現代 八木孝弘
胴部に整然と霰文を表す。霰文は、鋳型への施文の際に押し棒で1点ずつ押していく。胴部をめぐる一周の霰の数はすべて同じであり、根気のいる仕事である。古芦屋の復元品。

亀甲文真形釜(きっこうもんしんなりがま) 現代 八木孝弘
鐶付は亀、胴部に亀甲文を施した真形釜である。中国より伝わった亀の万年長寿の思想から、亀甲文は長寿を表す吉祥文様とされる。この釜と同様の亀甲文様が、芦屋鋳物師製作の毘沙門天立像(福岡県指定文化財・高倉神社蔵)の鎧にも施文されている。古芦屋の復元品。

霰地真形釜(あられじしんなりがま) 現代 八木孝弘
本作は芦屋釜の里所蔵の芦屋霰地真形釜の復元品。復元には当初の姿を想定して羽を付けている。茶の湯釜は火の当たる底の部分が最も傷みやすい。そのため、古芦屋の多くは底が入れ替えられており、その際に羽を落としたものもある。

浜松図真形釜(はままつずしんなりがま) 現代 八木孝弘
胴部に浜松の文様を描く。本作は小ぶりだが、風炉に懸けるための釜である。風炉とは炭を置いて釜を懸けるための移動式の炉であり、現代では5月から10月まで時期に用いられる。

芦鷺図真形釜(あしさぎずしんなりがま) 現代 八木孝弘
芦屋釜の特徴とされる滑らかな「鯰肌」に、芦の生える水辺の風景と鷺を表す。古くから芦と鷺は共に描かれることが多い。

七宝文鶴首釜(しっぽうもんつるくびがま) 現代 八木孝弘
釜の口造りがやや細長いことから、鶴の首に見立ててこの名が付く。胴部の七宝繋文(輪違文)は円満を表すとされ、それが繋がることから縁起の良い文様とされる。

瓢鐶付撫肩釜(ひさごかんつきなでがたがま) 現代 八木孝弘
形状は肩が張らないことから撫肩釜とよばれる。鐶付は瓢。蓋には瓢の摘みが表される。瓢は、3つで三拍(三瓢)子揃って縁起が良い、6つで無病(六瓢)息災などといわれ、吉祥文様として多くの工芸品に用いられる。

柳燕図筒釜(りゅうえんずつつがま) 現代 八木孝弘
形状は筒型。鐶付は瑞雲。胴部に風にそよぐ柳と燕を表す。柳と燕は、初夏の情景を表すものとして共に描かれることが多い。柳燕の文様は古芦屋釜には見られないが、絵画では鎌倉時代から室町時代にかけて中国から日本にもたらされた。

筒釜「登竜」(つつがま「とうりゅう」) 現代 八木孝弘
形状は筒型。鐶付は鯉。中国の故事にちなむ作品。黄河中流域の急流である竜門を登った鯉は龍になるという。転じて登竜門は、立身出世の関門を表す。鯉、急流の流れ、波紋などをデフォルメして表した現代的な作品である。

和銑(わずく)
和銑は釜の素材であり、砂鉄を木炭で製錬して取り出した鉄である。日本古来のたたら製鉄によって作り出される貴重な鉄であり、純度が高く極めて錆びにくいという特徴がある。

By: 立花家史料館
提供: ストーリー

芦屋釜の里

公益財団法人立花財団
立花家史料館

展示製作
新郷英弘 (芦屋釜の里)
植野かおり (立花家史料館)

提供: 全展示アイテム
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