戦国時代、鉄砲とともに、日本に伝えられた花火。打ち上げ花火が盛んになったのは、江戸の中頃。 1733年には日本初の花火大会、「両国の花火」が始まります。飢饉や伝染病で亡くなった人の慰霊のため、川開きの日に花火を打ち上げたもの。それがやがて夏の夜空を彩る風物詩として定着していきました。
鑑賞ポイント① 千変万化する色を味わう
江戸時代の人々が楽しんだ花火の色は、ほの暗いだいだい色。木炭を原料とする「和火(わび)」と呼ばれる花火でした。
明治に入り、マッチの原料、塩素酸カリウムが輸入されると、金属化合物が燃やせるようになり、さまざまな色が出せるようになりました。
「星」と呼ばれる光る火薬と、その星に火をつけ、四方に飛ばす「割薬」。この2つを、花火玉の中にずれないよう詰めるのが職人技です。
鑑賞ポイント② 真円の菊に目を凝らせ 
日本の花火ほど、まん丸い花火はないと言われます。前・後ろ・横・下・上、どこからみても球状に見えるように作られています。飛び散った星が一斉にスパッと消えるのが良いと言われています。
半割物 (はんわりもの)
花火玉の中にさらに小さな花火玉が詰められているもの。一斉に小さな花火が開くなど、変化のある開き方をします。
冠菊(かむろぎく)
江戸時代、遊女に仕えていた少女の髪型に似ていたことから名付けられた花火。光の帯がゆっくり落ちます。しだれ柳とも呼ばれます。
鑑賞ポイント③火花のうつろいを愛でる
手持ち花火の代表、線香花火。時間とともに変化する火花の形を楽しみます。
線香花火は、江戸時代、わらの先に火薬をつけて、火鉢や香炉に立てて遊んだのが始まりとされます。形が仏壇に供える線香に似ていることから、「線香花火」の名前が付けられたといわれます。
線香花火の種類は主に2つ。わらで作る「スボ手牡丹(ぼたん)」と、和紙をよって作る「長手牡丹」。スボ手牡丹は、もともとの線香花火の形で、稲わらが豊富な西日本を中心に親しまれてきました。長手牡丹は紙すきが盛んだった関東で、わらの代わりに和紙で作られました。
点火から時間とともに姿が変化する線香花火。段階ごとに「ぼたん」「松葉」「柳」「散り菊」などの名前が付けられています。
NHKエデュケーショナル「美の壺」
提供: ストーリー

協力:
国立国会図書館デジタルコレクション
紅屋青木煙火店
和火屋
三州火工
筒井時正玩具花火製造所

写真:渞忠之

音楽:Ryu (Ryu Matsuyama)

英語サイト監修:
前﨑信也 (京都女子大学 准教授)
マリサ・リンネ(京都国立博物館)

制作:NHKエデュケーショナル

©NHK2017

提供: 全展示アイテム
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