アントワーヌ・ド・ラ・ロックは、ヴァトーの友人で、戦争で片足を失ったのを機に、その文才を生かして雑誌『メルキュール・ド・フランス』誌の編集長やオペラの台本作家として活躍した人物。
彼の傍らにある楽器や書物は、彼のこの第二の人生を連想させる。また、画面右側に描かれたミューズやファウヌスによって、寓意的・神話的な雰囲気が生まれている。友人の肖像であると同時に神話画的な雰囲気も併せ持つユニークな作品。田園牧歌趣味をロココ的に発展させ、雅宴画のジャンルを開いたヴァトーの確かな腕が光る名作。
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