鎌倉幕府滅亡後、「建武の新政」を始めた後醍醐天皇の南朝と、武家政治の再興を目指す足利尊氏の北朝が覇権争いを繰り広げる南北朝時代。
京都奪還を目指す後醍醐天皇方の新田軍が、足利方が立てこもる三井寺に攻め入ろうとするが、その周囲には堀があり、懸けてあった橋が外され攻めあぐむ。
そのとき、新田義貞の側近・篠塚伊賀守が、新田軍の攻め入る橋とするため、近くの塚の上にある大卒塔婆を自慢の剛力で引き抜くや堀の向こう岸へ倒し懸け現状を打開する。
このねぶたは、その後、周囲をなぎ倒す勢いで三井寺へ攻め入る伊賀守と、三井寺の守護の象徴である不動明王とが対峙する様子を表したものである。
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