肩から裾に向かって台形を描くゆったりとしたシルエットが特徴的な、通称「ベビー・ドール」ドレス。上質の絹タフタによって、明快なラインのドレスが表現されている。1950年代の流行とは一線を画し、バレンシアガは体を抽象的に捉えながら、洗練された造型の服を作った。
「エイサ」は、スペイン出身のバレンシアガがパリに移る前の1919年、サン・セバスチャンに開店したメゾン。後バルセロナ、マドリッドにも同名の店を開いた。37年、パリに移住し、自らの名を冠してメゾンを開店。チュニック・ドレス(1955年)、ベビー・ドール(1957年)、サック・ドレス(1958年)など、新しい造型を開拓した。