金剛力士とは、古代インドのバラモン教の神々が、密教に取り入れられ、仏法の守護神である護法善神となった天部の諸尊(他に帝釈天・毘沙門天など)の一つで、一般に仁王の名で親しまれている。
開口の阿形像と口を結んだ吽形像の二体を一対として、寺院の表門の左右に安置することが多い。
阿吽は仏教の真言の一つで、阿は口を開いての最初の音、吽は最後であることから、宇宙の始まりと終わりを表わす言葉とされている。
上半身裸形で、筋骨隆々とし、憤怒の相で外敵を威嚇する。邪鬼を懲らしめ、あらゆる災いを振り払う阿形金剛力士。大きく口を開き、復興の始まりを叫ぶその英姿に、東日本の再生と、この国の安寧を切に祈るものである。