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ドレス(ローブ・ア・ラ・フランセーズ)

1780年頃

京都服飾文化研究財団

京都服飾文化研究財団
京都市下京区, 日本

ダイナミックなシルエットが、18世紀後期の服飾造型の一つの頂点を見せているドレス。左右に大きく張り出したスカートは、巨大な天をつく髪型でようやくバランスが保たれている。極限の人工美が、フランス革命前の王侯貴族たちの権力を虚しく顕示している。軽やかなタフタのガウンとペティコートは、リズミカルな手描きの花づな模様で飾られている。18世紀まで西欧では、柄物は主として織物によって作られていた。17世紀にインドや中国からプリントや手描きが導入され、18世紀に西欧で新しいプリント技術が芽生える。ロココ末期の本品は既に、重厚な絹織物への好みがすたれ、軽やかさが求められた次の時代を先取りしている。
また、この時代の髪型と被り物はどんな時代にも比して巨大になり、風刺画の格好の材料となった。風景や花壇に変わり、軍艦、馬車、果物籠などの奇想天外な造型物が載せられた。ル・グロら結髪師は建造物のように構図を取り、組み立て、整えた。しかし、その行き過ぎた余剰さは、既に貴族社会の終わりをはっきりと告げていると言えよう。

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  • タイトル: ドレス(ローブ・ア・ラ・フランセーズ)
  • 作成日: 1780年頃
  • 作成場所: フランス
  • 写真家: ©The Kyoto Costume Institute, photo by Toru Kogure
  • タイプ: ドレス
  • 権利: 京都服飾文化研究財団所蔵
  • 媒体/技法: ピンクの絹タフタ。ガウンとペティコートに白地の絹タフタに花づな模様を手描きした縁飾り。共布のストマッカーとペティコート。
京都服飾文化研究財団

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