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「平家物語」に取材した屏風絵は、一の谷や屋島の合戦図としてしばしば描かれるが、本図のような場面を組み合わせた屏風は珍しい。右隻には、京都・大原の寂光院に隠棲する建礼門院を後白河法王が訪ねるという大原御幸”の情景を描き、左隻には嵯峨野に身を隠した琴の名手、小督を源仲国が帝の命により捜し出すという“小督”の場面を配している。伝統的なやまと絵の画派である土佐派の描法を示す、華麗にして精緻な作品である。
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