やわらかく光を反射する和紙に、ふっくらと浮かび上がる文様。白地に白い文様でありながら、絵具に含まれた雲母の細かな粒子が輝きます。京都の着物文化を支えた職人の街である西陣の一角。かつて「髪」が切られた床屋は形を変え、現代のグラフィックデザインと伝統の手摺り技法によって新しい「紙」が生まれる場所になりました。それが「かみ添」です。「かみ添」店主、嘉戸浩さんはアメリカの大学で学んだ後、現地でグラフィックデザイナーとして活動しました。西洋的なデザインに触れていく中で、日本古来のデザインを意識するように。そして地元京都に戻り、唐紙と出会います。