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お軽は、赤穂浪士を率いた大石良雄の京での愛妾です。吉良邸討ち入りを決意した大石が江戸に下る前夜、彼女は別離を悲しみながらも激励の意を込めて箏を奏で歌いました。奥ゆかしさと気概を兼ね備えた女性像を松園は描きたかったのでしょう。憂いを帯びた表情や端正な佇まいが巧みに表されています。上村松園は京都で茶葉を商う家に生まれました。鈴木松年、幸野楳嶺、竹内栖鳳に学び、女性美を追究した独自の人物画で知られています。
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