平安の昔、名将 源頼光は、四天王と数人の家来を従え鞍馬詣に出かけ、その帰り道、京都の北 市原野に差しかかった。
そこには、頼光に恨みをもつ盗賊 鬼同丸が牛の群れの中に紛れ、大牛の皮を被って待ち伏せていたのであった。
四天王の一人、渡辺綱が動かない牛を不審に思い矢を射るや、牛の腹から鬼同丸が躍り出て頼光へ襲いかかってきた。
だが頼光、少しも騒ぐことなく太刀を抜き、一刀の下に鬼同丸を退治した。
ねぶたは、長剣を振りかざして頼光へ切りかかろうとする鬼同丸と、これを阻止せんと弓をもって身構える渡辺綱の勇姿である。