フルタイトル:《『シャリヴァリ』1844年3月27日
ああいやだ!……うら若き乙女だった頃はずっと、自分と同じように聖なる詩を愛する花婿を夢見ていたのに、カワハゼばかりを追いかけているような夫にひっかかってしまうなんて……この人ったらカワカマスにでもなった方がいいんじゃないかしら!……》
日刊紙『シャリヴァリ』に掲載された風刺画のうち「青鞜派」と題されたシリーズは、のちに再版されるほどの人気を得た。「青鞜派」とは、婦人解放を主張した知識人階級の女性たちを揶揄した呼称。フランスでは七月王政によってフェミニズムの機運が高まり、男性と同様の趣味や執筆活動に勤しむ女性たちが現れたが、ドーミエはこうした当時の社会現象を風刺した版画により話題を集めた。