千利休の書状。年代はわからないが堺の茶人、祐長宗弥宛てのものである。祐長宗弥(生没年未詳)は安土桃山時代の堺の町衆であった。祐長宗円の子。和泉堺出身。父宗円から受け継いだ馬麒の絵画を豊臣秀吉に献上するなど、秀吉との関わりがあった。
この書状で利休はのびのびになっていたが、宗弥から約束の袋を直接受け取りたいことを伝えている。なお袋の中にはお茶の壷が入っていたと思われる。さらに秀吉へのお礼に参上することをすすめている。
関連資料もなく具体的な状況はわからないが、12月23日付けであることから、年末の歳暮に関する贈答儀礼に関する書状かと思われる。