本紅製造問屋組合設立願［控え］・明治18年（1885）

明治時代以降、化学染料が輸入され、安価で出回るようになり、天然染料紅のマーケットが圧迫され始める。舶載の染料を紅と偽って売りさばく奸商も現れ、市場の実害が大きくなるなか、明治18年（1885）、東京の14軒の主要紅問屋によって、本紅の品質維持、かつ販路の保障を目的とした組合設立の動きがおこる。本資料は東京府知事に提出された組合設立嘆願書。惣代として伊勢半三代目当主、澤田半右衛門が名を連ねる。