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長久手合戦図屏風

江戸時代・18世紀

徳川美術館

徳川美術館
名古屋, 日本

三方ヶ原の戦役に無念の涙を呑んだ家康は、三年後の天正三年(一五七五)五月、織田信長と連合して、見事長篠の地で武田勢を破って名誉を挽回した。この合戦で連合軍が騎馬戦に長じた甲州勢を破り得たのは、鉄砲という新兵器の威力を発揮せしめた信長の新しい戦術に拠るところ大であった。日本戦史上、初めて集団的・組織的に鉄砲が用いられた合戦として、重要な意義を持つ戦いであった。 
家康の有名な敗戦が三方ヶ原の戦役ならば、秀吉の有名な敗戦は天正十二年(一五八四)四月、尾張の小牧長久手で行われた家康との合戦であった。 
制作期は江戸時代に下るが、両合戦の情況が詳細に示され、しか
も両軍の陣容、敵味方の大将達の奮戦振りが克明に描かれており、
芸術絵画というより歴史的資料として、貴重な作品である。ことに
長篠合戦図における鉄砲隊の場面は、教科書や百科事典にもしばし
ば掲載されて名高い。

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  • タイトル: 長久手合戦図屏風
  • 作成日: 江戸時代・18世紀
  • 媒体/技法: Colors and ink on paper
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