回廊の両端に位置する2つの作品には関連性があります。片方はフランスと敵対する強国の団結、もう一方はその分裂を物語っているのです。とりわけ反対側の絵画では戦闘に使用される武器を作る鍛造工が、ここでは武器を捨て、撤退する姿で描かれています。稲妻に怯える彼ら。それが発せられるのは『6日でヘントの街と城塞を奪取』の作品。神聖ローマ帝国の背後に漂う霧は、玉座として使用されていた厚い雲を表現しています。これらの厚い雲は、ローリエの枝を差し出すマーキュリーにより象徴される平和を、ネーデルラントが目にするのを妨げる役割を果たし、マーキュリー自身により吹き払われています(隣の作品:『平和と豊穣』)。国章の鷲はネーデルラントのドレスをくちばしで引っ張り、引き留めようとしています。スペインは惨めな姿で仰向けに倒れたライオンを保護。上空でルイ14世のファーマが鳴らすトランペットの音に怯えています。画面右ではイギリスの野心を擬人化した姿がネーデルラントを引き留め、フランスとの講和を妨げるために、援軍として送る軍隊や軍艦を見せようとしています。