児島虎次郎は岡山県出身。1901年に画家を志して上京し、白馬会や東京美術学校で黒田清輝や藤島武二の指導を受け、印象主義などヨーロッパ画壇の新しい息吹を吸収した。1907年に東京府勧業博覧会で1等賞を受けた作品には既に印象派の手法が認められる。1908年から4年間、富裕な実業家大原孫三郎の後援でヨーロッパへ留学し、本場の印象派の作家たちに直に接しながら、その影響を強く受けた。
ピサロを思わせるこの絵はその時期の作品と考えられる。帰国後もパリのサロンに出品を続け、後にサロン・ド・ラ・ソシエテ・ナショナルの会員に推された。彼は大原美術館コレクションの蒐集にあたった画家としても有名である。
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