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維摩とは、大乗仏教の一教典に登場する居士の名である。インドの毘舎離に実在した富豪で、学識にすぐれた在家の信者とされる。あるとき、文殊菩薩と「不二法門に入る」の解釈についての論戦で、文殊は「無言無説」であると言葉で表現したのに対し、維摩は沈黙で実践してみせたという話がある。この「維摩黙然」は、しばしば、絵の主題に用いられてきたが、本作もまたこれを主題にしたものである。豊かな白い鬚とするどい眼に、超俗の風貌が表れており、淡い色合いでありながらも荘重さが感じられる作品となっている。
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