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本作は、当時ローマの有名な観光地として知られていた2つの広場を対で描いた2作のうちの1点である。(もう一方の絵は「クィリナーレ宮殿の広場」を描いた作品で、同じく東京富士美術館の所蔵)ナヴォーナ広場は、古代ローマ時代に競技場を造ったのが始まりで、8世紀頃には広場となったようである。噴水を配した壮大な空間はバロック時代の「都市を一種の劇場と見なす」思考が窺えるが、広場では折しも街頭演劇の最中で、まさしく広場の「劇場性」を象徴するかのような多重の意味をもつ描写となっている。
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