この着物は、江戸時代の京都の画家・伊藤若冲の作品《雪芦鴛鴦図》をモチーフにして、手描き友禅の技法によって制作されました。原画のモチーフを着物の形にあわせて再構成しています。飾って美しく、また着て美しい姿になるよう、あえて背側の裾の中心に一番大きなモチーフを持ってくるなどの工夫がほどこされています。また、着物の地を染めず、白い生地の美しさが映えるよう、余白を多くとっています。今回はオリジナルの白生地を使用しており、よく見ると立命館大学にちなんだ小さな“R”紋が織り込まれています。
の着物は伊藤若冲の《葡萄図》をモチーフにして制作されています。型友禅という技法が使われています。型友禅では、型紙をつかって反物に繰り返し同じ模様を染めていきます。着物を飾ったときに、葡萄と余白のバランスがよいよう、また着物を着た時に、葡萄の絵が出るように仕立ててあります。銀鼠地の生地に、墨のグラデーションで葡萄と葉を表現しています。2014年7月12日-13日「分業から協業へ・大学が、若冲と京の伝統工芸を未来に繋げる」展(京都文化博物館別館ホール)