ヴェルサイユの科学 第一章: 科学と権力

ルイ14世とその後継者たちが科学政策において高い知名度を獲得していないとしても、その分野で野心的な政策を進めてきたのは確かです。学者たちへの援助を重ね、進歩と近代性へ向かう研究を指揮しました。

Establishment of the 'Academie des sciences' and foundation of the 'Observatoire'(Henri Testelin)Palace of Versailles

1682年から1789年まで一世紀以上に渡り、絶対王政の正式な拠点として機能するヴェルサイユは、王立アカデミーを介して科学を擁護します。1666年に設立された科学アカデミーにより、研究は王国の役に立つべきであるという新しい約束事が、権力と学者たちの間に確立されます。

親政開始後まもなく、ルイ14世は政治的、外交的、経済的な観点で科学研究への投資価値を認識します。

コルベールの指揮する新アカデミーが、権力と学者たちの間に新たな力関係を確立します。年金が支給され、研究を続ける余裕を手に入れた学者たちは、国家に奉仕し、王国の実用的な目的に応える義務を担うことになります。

こうして航海には天文学、大砲には幾何学と化学、地籍や税務用途に測地学と製図法、公衆衛生に医学と薬学、飢餓対策に植物学と農学、技術応用に物理学が優遇されます。

1667年、ルイ14世への科学アカデミー会員の紹介

シャルル・ルブランにより創作されたこの場面で、コルベールは初代アカデミー会員を国王ルイ14世に紹介しています。

実際には存在しないこの場所は、建築家クロード・ペローにより同年建設が開始されるパリ天文台に面しています。背景には解剖学的分析を説明する動物の骸骨、ドゥ・メール運河(ミディ運河)の地図、振り子時計、アーミラリ天球儀、天体望遠鏡、地球儀と天球儀、六分儀、クロード・ペローの『l’Histoire naturelle(自然科学)』を含む様々な科学概論と、科学活動を連想させる数々のオブジェが配されています。

Establishment of the 'Academie des sciences' and foundation of the 'Observatoire'(1673/1681) - 作者: Henri TestelinPalace of Versailles

宮廷

1.国王ルイ14世(1638-1715年)
2.ムッシュ、弟君フィリップ・ドルレアン(1640-1701年)
3.ロシュシュアール公爵(1600-1675年)、議会主席貴族
4.クロード・ぺロー、医師、建築家(1613-1688年)

政府

5.ジャン=バティスト・コルベール(1619-1683年)、財務総監、王室建築物総監
6.シャルル・ペロー(1628-1703年)、王室建築物主席職員

アカデミー会員

7.デュアメル神父(1624-1706年)、フランス王立科学アカデミー事務局長、解剖学者、王室司祭
8.ピエール・ド・カルカヴィ(1600-1684年)、数学者、幾何学者、王の図書室司書
9.クリスティアーン・ホイヘンス(1629-1695年)、オランダ人数学者、物理学者、天文学者
10.ジョヴァンニ・ドメニコ・カッシーニ(1626-1712年)、サヴォイア出身の技師、天文学者

推定される人物

11.ジャン・ピカール神父(1620-1682年)、天文学者、数学者
12.フィリップ・ド・ラ・イール(1640-1718年)、天文学者、数学者、幾何学者、1678年よりアカデミー会員
13.エドム・マリオット神父(1620頃-1684年)、物理学者
14.ジャック・ボレリー(1623頃-1689年)、化学者、医師

提供: ストーリー

カトリーヌ・ペガール、ヴェルサイユ宮殿総長

ロラン・サロメ、美術館館長

ティエリー・ゴスロン、管理総長

エレーヌ・ドラレクス、遺産学芸員、オンライン展覧会運営委員

ジェラルディーヌ・ビドー、写真資料室およびコレクション デジタル化責任者、オンライン展示会運営委員

アリアンヌ・ド・レトランジュ、情報・広報部長

ポール・シェーヌ、デジタル開発課チーフ

ガエル・ベルトー、オンライン展示会コーディネーター

提供: 全展示アイテム
ストーリーによっては独立した第三者が作成した場合があり、必ずしも下記のコンテンツ提供機関の見解を表すものではありません。
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