銅鐸(どうたく)は、弥生時代に使われた青銅の祭りの道具である。今から約2200年前の弥生時代前期には吊るして打ち鳴らす鐘として使われた。水田を使った稲作文化の一つとして中国大陸から伝わったもので、日本の考古学では、豊作を祈るための楽器の一種だったと考えている。約2000年前の弥生時代後期になると、それまでのものより大きな銅鐸が作られ、「鳴らす銅鐸」から「見る銅鐸」に変わったと考えている。静岡・長野県を東限とした西日本に広く分布し、関東では10㎝前後の小さな銅鐸しか発見されていない。この銅鐸は、江戸時代に現在の三重県伊賀市(いがし)で出土したといわれている。