明治 中期 乗廻し棹取 ヤマNo1オメカシ男。
其の扮装を御覧じませ ヤマの乙女は一寸 見染めて恍惚と恋に心も掻乱れ 狂う者さえ おったと言う、
先づ白布でうしろ鉢巻目の釣る如く、けばゝ( ゛)しいズボンつり 仕立おろしの白い襯衣同じ紺の洋袴に脚絆に足袋 手には磨き真鍮のカンテラ 光り輝くテラシ(反射板)をつけ 進行中の炭車に小鳥の様にピョンととび乗る艶と酔、
〽わしのサマちゃん 凾のりまわし のりかた上手で なお かわいー ゴットン
摺瀬のある所(ヤマ)はコースもとには乗らず、あいのりする
サシ(カラ)凾は必ずコースにのる あいのりは危険