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近世初期、流行のファッションを身にまとった男女が、寺社や歌舞伎小屋など人が集まる場所で遊びや飲食を楽しむ様子を描いた遊楽図と呼ばれるジャンルの絵が流行した。本作は、住吉浜を舞台とした遊楽図。第5・6扇に住吉社の社殿の一部と太鼓橋、鳥居が見え、桜が満開である。かつて遠浅だった住吉浜は、旧暦3月3日の干潮の日には潮干狩りの人々でにぎわった。本作の住吉浜では人々が潮干狩りを楽しむ。酒宴、喧嘩、喫煙、博打など、露悪的なモチーフも多く、鳥居の横では禿に長煙管を持たせた遊女の一団が客を引く風情である。
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