江戸時代(17世紀)の大名であった忍藩主(おしはんしゅ)の松平下総守家(まつだいらしもふさのかみけ)の家臣・尾崎家に伝来した当世具足である。黒漆塗(くろうるしぬり)の小札(こざね)を朱糸(しゅいと)で繋ぎ、袖は白糸で綴っています。兜は、四十八間筋兜(しじゅうはちけんすじかぶと)で、松平下総守(まつだいらしもうさのかみ)家中(かちゅう)の合印である釘抜紋(くぎぬきもん)の前立(まうだて)と鍬形(くわがた)を付けている。鎧櫃(よろいびつ)(鎧の入れ物)には、尾崎家の家紋の丸に剣酢漿紋(けんかたばみもん)(カタバミの葉の模様)を付けている。