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大変薄作りの深鉢で、外側には三重に鎬(しのぎ)蓮弁を浮き彫り風に施し、内面には蓮の葉を線刻で伸びやかに表す。定窯では、碗や鉢を量産するために、口の部分を下にし、匣鉢(さやばち)と呼ばれる陶製の容器の中で幾つも重ねて焼成する。これは伏せ焼きと呼ばれる方法で、釉着を防ぐため、口は、釉薬を剥ぎ取り無釉にする。また、定窯に特徴な象牙色の肌は、窯の燃料が薪ではなく、石炭であるため、炎が高く上がらず、酸化気味に焼成されることに起因すると考えられている。
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