鉄黒漆塗本小札紺糸威胴丸具足

柳川藩9代藩主、立花鑑賢所用の甲冑。この復古調の甲冑には他の甲冑と違って家紋の金物類が一切付いておらず、特別注文ではなく既製品を購入した可能性も考えられる。中世の胴丸を模っているが、丸みのある胴の形状や前中央で割れている草摺の威し方などが江戸後期の胴丸であることを示している。立花家歴代の具足は、早世した藩主は別として、本具足のように胴回りが非常に大きなものが多い。