レース・グラス二重コンポート
17世紀 ヴェネチア
宙吹き、レース・グラス
レース棒の作り方にはいろいろな作り方がある。この作品のレース棒は、白線を無色のガラスにできる限り細く巻き付けて、さらにその上に無色のガラスを捲きとり、再びその上に一本の白線を巻き付け、もう一度その上に無色のガラスを捲きとって、捻りながら引き延ばして細かく作った棒を素材として使っている。したがって、全体が透明度の高いレース・グラスとなっている。小型の二重方形のコンポートに作られており、17世紀にはこの器形の食器が、特定用途のために作られたらしく、レース・グラス以外の素材でも作られている。ソースや調味料入れの器であろう。