読み込んでいます

春宵夢IV

ウ・ティエンチャン(呉天章)1997

福岡アジア美術館

福岡アジア美術館
福岡市, 日本

暗い部屋の中に一枚の絵が掛けられている。突然台湾の「懐メロ」歌謡が流れ出すと、それに合わせて額縁の電飾がリズミカルに明滅し、絵の中の少女が現れては消える。安っぽく、懐かしく、いかがわしく、そして甘い感傷が部屋を満たす。ウ・ティエンチャンにとって、1950年代は重要なテーマであり、その時代は作者にとって、異文化支配が続いた台湾が、もっとも台湾らしくあった時代なのである。流れる歌は当時の流行歌であるチェン・フェンラン(陳芬蘭)「幸福な船出」(原歌は日本の歌謡曲)であり、少女の絵はやはり当時の写真館で写された写真をもとにイメージを描き変えたものである。作者の中で、50年代は台湾の「幸福な船出」の時代であった。そして、それはつかの間の、「春の宵の夢」だったのだろうか。

一部のみ表示もっと見る
  • タイトル: 春宵夢IV
  • 作成者: ウ・ティエンチャン(呉天章)
  • 日付: 1997
  • 実際のサイズ: w167.5 x h207.5 x d12 cm
  • タイプ: 油彩、オブジェ・画布、電飾、音ほか
福岡アジア美術館

アプリをインストール

美術館を探索し、Art Transfer、Pocket Gallery、Art Selfie などで芸術作品をお楽しみいただけます

ホーム
発見
プレイ
現在地周辺
お気に入り