ローブ・ア・ラ・フランセーズと呼ばれる典型的なロココの女性服。ガウンと現在のスカートにあたるペティコート、三角形のパネル状のストマッカーから成り、ガウンは前あきで、背中に大きな襞がたたまれていた。これらはコルセットとパニエという下着で整えた後に着装された。ローブ・ア・ラ・フランセーズは、1789年のフランス革命によって衣服が大変革を迎えるまで盛装用として着用された。
18世紀のフランスではロココと呼ばれる宮廷文化が花開いた。本品に見られるように、この時代の衣装にはフランスのリヨン製の贅沢な絹織物が使われた。ドレス自体がすでに装飾的な織柄で作られた上に、レース、リボン、造花などの装飾が過剰とも思えるほど付加され、着装された。