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イブニング・ドレス

ココ・シャネルAround 1927

島根県立石見美術館

島根県立石見美術館
益田市, 日本

第一次大戦中から、女性が社会に出て働くようになると、彼女たちのライフスタイルも急速に変化した。自らが働く女性であったシャネル(1883-1971)は、時代のニーズを的確に読み取り、ジャージーを用いたカーディガン・スーツを皮切りに、次々と新しいスタイルのドレスを発表する。彼女の提案したドレスは、着やすさや動きやすさだけでなく、徹底して装飾を排した簡素さを特徴としていた。
 本作品も、黒い絹のスリップに黒のシフォンを重ねた、潔いまでに簡潔な構造のドレス。低めに設定されたウエスト部分にバイアスカットの2重のシフォンが取り付けられ、不規則な裾のラインを作り出している。さらには、右腕の下の部分にもバイアスカットの生地が取り付けられていて、左右非対称のつくりとなっている。これを着用すると、身体の動きにあわせて、ドレスにとりつけられたシフォンが流れるような動きを見せる。
1920年代、ジャズ・エイジといわれる豊かな時代に流行していたのは、ビーズや刺繍による過剰とも言える装飾を施した、派手な色彩のきらびやかなドレスだった。そうした時代にシャネルが提案したのは、本品のようなミニマルな衣服であり、これは新しいエレガンスを体現していた。「リトル・ブラック・ドレス」とよばれるこのドレスは、発表されて以来古びることなく、現在も女性のワードローブには欠かせないアイテムとなっている。

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  • タイトル: イブニング・ドレス
  • 作成者: ガブリエル・シャネル
  • 作者の生存期間: 1883/1971
  • 日付: Around 1927
  • タイプ: 黒の絹シフォンのワンピース・ドレス。バイアスカット。黒ののスリップ。
島根県立石見美術館

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