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イヴニング・ラップ

不詳1915年頃

京都服飾文化研究財団

京都服飾文化研究財団
京都市下京区, 日本

直線的な裁断を多用した平面的な構成のイヴニング・ラップである。孔雀の尾羽の柄を多色で織り出したブロケードには、左右にしなる尾羽の優美な動きが律動的に表現されている。衿元を折り返すことによってオレンジ色の裏地が現れ、藤色を基調とした表地との色彩の対比を楽しむことができる。
1877年、リバティ商会は孔雀の尾羽の柄をプリントした室内装飾用テキスタイルを発表した。デザインはイギリス人のデザイナー、アーサー・シルヴァーによる。このデザイン「ヘラ」は色や素材を変えて服飾にも展開された。本品のテキスタイルは「ヘラ」ではないものの、メトロポリタン美術館が「ヘラ」を使ったラップ(1910-1915)を所蔵しており、裏地との色彩対比を狙った仕立てに本品との類似性を見出だすことができる。また、同商会の1923年のカタログには、本品と同じく左右にしなる孔雀の尾羽をデザインしたベルベット・ブロケーディド・ジョーゼットのチュニックが掲載されている。本品がリバティ商会の作である可能性は高い。

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  • タイトル: イヴニング・ラップ
  • 作成者: 不詳
  • ファッション ハウス: 無し
  • Label: 無し
  • メーカー: リバティ商会?
  • 作成日: 1915年頃
  • 写真家: ©The Kyoto Costume Institute, photo by Richard Haughton
  • タイプ: ドレス
  • 権利: 京都服飾文化研究財団所蔵
  • 媒体/技法: シルクレーヨンの交織。孔雀の羽根柄のブロケード。裏地はオレンジ色のシルク・タフタ
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