12世紀末期の源氏(げんじ)と平氏(へいし)の戦いをテーマに描いた屏風。屏風は部屋の仕切りや風よけなどに使うもので、装飾品でもあった。これは、左右で1組となる屏風の右側の画面。画面の中央には、天皇とともに京都から福原(ふくはら)(現在の日本の兵庫県神戸市)に移った平氏(へいし)の陣を描く。右上には、険しい崖を駆け下りて平氏の背後を攻める源氏(げんじ)の軍が描かれている。左側の浜辺では、海上の船に逃げようとする平氏の若い武士平敦盛(たいらのあつもり)を追いかける源氏軍の熊谷直実(くまがいなおざね)の姿がある。17世紀前半の作品。