年中行事、祭礼、諸職などがところせましと描き込まれた作品。画面は上下二段に区切られ、右隻上段に1月から3月、下段に4月から6月、左隻上段に7月から9月、下段に10月から12月の年中行事や祭礼が描かれる。町屋にはさまざまな職人たちの姿が見える。
解体修理の際、屏風の下張りの反故紙を外したところ、寛文年間(1661~1672)以前の文書が多く使用されていた。大垣藩(現在の岐阜県大垣市)の御用をつとめた表具師清水吉兵衛宛のものが混じっていたことから、吉兵衛のもとで屏風に仕立てられた可能性が高いと考えられる。