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加藤清正(一五六二ー一六一一)の一代記『清正記』に、慶長三年(一五九八)蔚山の戦で「例之銀之長帽子の甲を着」と、本品を着用した記事がある。 鉄の鉢に紙と漆で貼り固めて奇抜な形を造る張懸兜(はりがけかぶと)は、戦国時代以降流行した。黒漆で一閑張風に固めた烏帽子部は、清正自筆の「南無妙法蓮華経」と書いた数百枚の紙を貼り合わせて作ったと伝えられる。
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