1977年京都市立芸術大学彫刻専攻科修了後、世界各国の遺跡などを訪問。帰国後、現代日本美術展、日本国際美術展等に出品。88年神戸須磨離宮公園現代日本彫刻展で埼玉県立近代美術館賞。89年現代日本彫刻展で東京国立近代美術館賞受賞。空間のひろがりや軽やかな流れを感じさせる数々のモニュメントを手がけている。
サキソフォンの外観を忠実に捉え拡大したこの作品は、音楽噴水とあいまって、北浦和公園のシンボルとして親しまれています。抽象的な傾向が多い西野の作品系列中では傍流に属しますが、神戸須磨離宮公園現代日本彫刻展で当館賞を受賞し、大きな転機となった作品です。まず木型を作り、横糸となるワイヤーを巻きます。次に縦糸となるワイヤーを熔接した後、木型を抜き、外部のパーツを取り付けます。金色の輝きは、水を電気分解し適切な電圧をかけながらワイヤーの表面に酸化チタンの皮膜を順次付けていくことで得られます。爽やかな外観とは裏腹に、気の遠くなるような手間のかかる作業です。2002年に不幸な出来事で破損した後、作者のご協力得て、素材もステンレスからチタンに変えて再設置されました。