戦国時代(15世紀末~16世紀末)に、古河(現在の茨城県古河市)に拠点を構えて、北関東に統治する地域を持っていた室町幕府の出先機関の長、古河公方(こがくぼう)だった足利政氏(あしががまさうじ)所用と伝えられる槍。政氏が、晩年創建して隠棲(いんせい)した甘棠院(かんとういん)に伝来したもの。槍の作者の道憲(どうけん)は、大永年間(1521~28)に制作活動していた出雲国(いずものくに)(現在の島根県)の刀工(とうこう)である。。槍の鍛え(きたえ)は杢目(もくめ)、刃文(はもん)は互の目乱れ(ぐのめみだれ)である。埼玉県指定文化財。