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国宝 刀 名物「へし切長谷部」

長谷部国重Nannbokucho Period(14th century)

福岡市博物館

福岡市博物館
福岡市, 日本

『黒田家御重宝故実』によると、織田信長(おだのぶなが)がこの刀を所有していたとき、茶坊主(ちゃぼうず)の観内(かんない)が信長の怒りにふれ膳棚(ぜんだな)の下に逃げ隠れたところ、信長がこの刀を棚の下に差し込んで圧(へ)し切ったのでこの名があるという。そして『黒田家譜(くろだかふ)』に、天正3年(1575)に姫路の主君小寺政職(こでらまさもと)の名代として織田信長に拝謁(はいえつ)した黒田孝高(くろだよしたか)が、中国の毛利攻めのときには協力する旨を伝えたので、その申し出に喜んだ信長から「御太刀一腰賜」ったとある。その太刀がこのへし切であったという。のちにこの太刀は短く磨上げられ、黒田長政の代に刀剣鑑定家である本阿弥光徳(ほんあみこうとく)(1554~1619)が、山城(やましろ)(京都)の刀工長谷部国重(はせべくにしげ)の作であると証明し、あわせて黒田筑前守(ちくぜんのかみ)(長政(ながまさ))の所持であることを金象嵌(きんぞうがん)した。刀身の身幅の広さ、比較的大きな鋒(きっさき)、茎(なかご)の尻先(しりさき)まで掻(か)き通した棒樋(ぼうび)などにもとの勇壮な大太刀姿を偲ぶことができるが、その大きさにもかかわらず、美しく細やかな肌、明るく冴えわたった地沸(じにえ)、刀身に散り広がる飛び焼き(皆焼(ひたつら))などの鍛えのすばらしさでも有名である。なお桃山時代の金霰鮫打刀拵(きんあられうちがたなこしらえ)(重文・当館所蔵)を写した、10代藩主黒田斉清(なりきよ)の文化文政期(1804~30)頃に制作されたと思われる拵(こしらえ)が付いている。昭和28年(1953)3月に国宝指定。
【ID Number1978P00021】参考文献:『福岡市博物館名品図録』

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  • タイトル: 国宝 刀 名物「へし切長谷部」
  • 作成者: 長谷部国重
  • 日付: Nannbokucho Period(14th century)
  • 実際のサイズ: 64.8 cm(Hawatari)
  • タイプ: 刀剣
  • 外部リンク: http://museum.city.fukuoka.jp/
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