南北朝時代の武将 楠 正成の長子 正行が多門丸と名のっていた幼少時の逸話である。
少年達がある夜、怪談話に興じていると、庭先に怪しげな炎がゆれていた。 多門丸が斬りつけようとすると、奥庭に逃げ出し、一旦消え失せたが、今度は三つ目の大入道ら妖怪達が出現した。 しかし、多門丸は ひるむことなく一刀の下に斬ってすてると、正体は六尺余り(一・八メートル位)の大きな古狸であったという。
後に正行は、父正成の遺訓を守り、後醍醐天皇に仕え、四条畷の最期まで、 弟 正時とともに 南朝方に忠誠を尽くしたのだった。
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