読み込んでいます

倣元四大家山水図 倣黄公望幅

王原祁17th Century

京都国立博物館

京都国立博物館
京都市, 日本

元時代末期の文人画の四大家に倣った山水図の4幅対。筆者である王原祁(おうげんき)(1642~1715)は、右から黄公望(こうこうぼう)(号は大癡)を筆頭に、王蒙(おうもう)(号は黄鶴山樵)、呉鎮(ごちん)(字は仲圭)、倪瓚(げいさん)(号は雲林)を踏まえながら、乾筆の擦皴(さっしゅん)を多用して独自の表現をみせる。宋元の大家に倣うことをかかげた、清初の四王呉惲の画の本質を示す作品である。
 王原祁は、字を茂京、号を麓台といい、江蘇太倉の人。王時敏(おうじびん)の孫にあたる。康煕9年(1670)の進士で、清朝で古今の書画鑑定を担い、勅撰の『佩文斎書画譜(はいぶんさいしょがふ)』の編纂にあたった。王翬(おうき)の虞山派(ぐざんは)に対して、婁東派(ろうとうは)を形成した。
 本作の倣黄王の2幅は淡彩、倣呉倪2幅は墨画である。その筆法は、乾筆の擦皴と淡墨の暈染(うんせん)に特徴があり、山容が白と黒の陰影で強めにあらわされている。倣倪瓚幅をのぞく3幅の題では、五代北宋の董源(とうげん)、巨然(きょねん)に言及しており、元末四大家をとおして中国山水画の頂点と目される宋代山水画の遺風に触れんとする気概がうかがえる。

一部のみ表示もっと見る
京都国立博物館

アプリをインストール

美術館を探索し、Art Transfer、Pocket Gallery、Art Selfie などで芸術作品をお楽しみいただけます

ホーム
発見
プレイ
現在地周辺
お気に入り