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茶の湯の開山と称される珠光(1423~1502)は、画事もよくしたと伝えられ、数点の作品が伝世しているが、その画風は一定でない。その中で本図は古くから著名なもので、田能村竹田が箱書きし、松平不昧の書状が添う。 左上部に記された七言絶句は、室町五山文学に名を馳せた景徐周麟の詩集『翰林葫蘆集』から珠光自身が書き入れたものとされる。 上部に薄く墨を掃いて雨上がりであることを示し、まさに一艘の舟が帰らんとしている情景を濃淡のはっきりした筆致で描いている。
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