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獅子・狛犬像 狛犬

不明12th Century

京都国立博物館

京都国立博物館
京都市, 日本

獅子・狛犬像は、たんに狛犬とよばれる場合が多いが、正確には頭上に角を持たない方が獅子で、持つ方が狛犬として区別される。向かって右に置かれる獅子は口を開き、左の狛犬は口を閉じて、両者で「阿(あ)・吽(うん)」を構成する例が多い。頭上に角を持つ守護獣は中国や朝鮮にも先例があるが、それを獅子と組み合わせて一対とするのはわが国独自のもので、おそくとも平安初期・9世紀にはその組み合わせがみられる。
 鎌倉時代の仏像は運慶、快慶らの慶派仏師を中心に、平安時代後期の穏やかで繊細な作風から一転し、天平彫刻などの古典にならった現実感のあるものがつくられるようになる。獅子・狛犬像についても同様の傾向をしめし、奈良風の力強い姿が復活する。
 本像はかつて京都花背の峰定寺(ぶじょうじ)に伝来したもの。穏やかに流れるたてがみの表現などには平安後期の作風を多分に残すが、頭をもたげた姿勢や鋭い表情にはすでに鎌倉的な息吹きがみられる。その特徴から本像の製作年代も、両時代の過渡期である12世紀末ころかと考えられる。

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  • タイトル: 獅子・狛犬像 狛犬
  • 作成者: 不明
  • 日付: 12th Century
  • タイプ: 木造彩色
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