平将門の遺児・瀧夜叉姫は、父の意志を継いで天下を狙い、相馬の古御所に徒党を集めていた。この噂を聞きつけた、大宅太郎光圀が瀧夜叉姫を襲わんとやって来た。姫は妖術を駆使して、迫力の大髑髏を出現させるが、勇士・光圀は泰然として驚く気配もない。
この時、娘瀧夜叉を救うべく青紫の炎の中から古御簾の影に将門の神霊が現れた。
(山東京伝作・善知鳥安方忠義伝より)
平安中期に活躍した武将・平将門。その反骨精神は、関東の民衆の共感を呼び、英雄として崇められた。
現在は、神田明神に祀られ除災・厄除の神として広く信仰を集めている。