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男性用スーツ(コート、ウエストコート、ブリーチズ)

18世紀前半

京都服飾文化研究財団

京都服飾文化研究財団
京都市下京区, 日本

贅を尽くした18世紀の男性服。緑色の生地に浮き立つモワレは、グロ=ド=トゥールと呼ばれる横畝の生地を規則的に重ね合わせ、光沢機(カレンダー)で圧力をかけて艶出しすることで作りだされる。「製作されるものの中で文句なく美しい生地」(『百科全書』)と言われていた。
ブレードの縁飾りやフロッグには金糸がふんだんに使われている。金は、その希少性に加えて酸化等への耐食性が強く、永く輝き続けることから、身に着ける者の権力や財力を誇示する有効なツールとして古来より用いられてきた。金糸の使用も古く、紀元前に編まれた『旧約聖書』に既に登場している。その形状もさまざまで、本品では、金箔を糸状に裁断した平金糸と、黄色の絹糸の平箔をコイル状に巻き付けた撚金糸(金モール糸)が用いられている。
ブリーチズに使われている布地の文様は奇想(ビザール)様式。17世紀末から18世紀初頭にかけてイギリス、フランス、イタリアを中心に流行した織物模様で、草花模様と東洋趣味的な要素の組み合わせがアシンメトリックに配置される。

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  • タイトル: 男性用スーツ(コート、ウエストコート、ブリーチズ)
  • 作成日: 18世紀前半
  • 作成場所: イタリア
  • 写真家: ©The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa
  • タイプ: ドレス
  • 権利: 京都服飾文化研究財団所蔵
  • 媒体/技法: コートとウエストコートは緑の絹モワレのグロ=ド=トゥール(畝織りの一種)。金糸のブレードとタッセル付きフロッグの装飾。ブリーチズは黄色に白で草花模様を織り出した絹ブロケード。
  • Bibliographic references: ©The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa
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