ミス・ラオス・コンテスト

2001年度の福岡アジア美術館招聘美術作家として福岡滞在中に制作した作品。3 ヶ月の滞在中に日本とラオスそれぞれの生活に息づく伝統を主題とした絵画作品を多数制作した。この作品はそのうちの一点で、ラオスの祭りでの美人コンテストの様子を描いたもの。画中には、コンテストのスポンサーであるグローバル企業やラオス観光会社などのロゴマークも描かれ、現代化する祭りを示している。女性たちの自信に満ちた顔は、色の面で構成されており、写実が主流だった当時のラオス美術界に新しい風を送り込んだ。カム･タン･サリアンカムは、福岡滞在中に行なったパフォーマンスや小学生とのワークショップの経験や感情の変化を、作品に反映させることで、それまでの正統的な自身のスタイルから脱却していった。